アプリに課金して1年。いいねは来る。マッチもする。なのに3通で会話が途切れる。あなたが今立っているのは、そういう場所ではないだろうか。もう1個アプリを増やすべきなのか、それとも今の使い方のどこかが悪いのか。判断がつかないまま、また新しい比較記事を開いている。
結論から言う。Pairsかバチェラーデートのどちらかでいい。それ以外は、今のあなたが悩む対象ではない。分かれ目は1つ、自分の時間とお金のどちらが安いかだ。判断に使う数字は、この記事で全部出す。
なぜそう言えるのか。僕は原価構造分析やEC企業の売上責任者をやってきた人間で、今回はPairs・バチェラーデート・D³(旧Dine)・東カレデートの4つに、実際に自分の財布から金を払って使った。期間はそれぞれ1〜3ヶ月。課金額とデート代、さらにかかった時間まで含めて「1回のデートにいくらかかったか」を1社ずつ出している。
読み終えれば、次にどのアプリへいくら払うべきかが数字で決まる。当てずっぽうの課金と、気の合わない時間を減らせる。
- 4社に課金して実測した「1デートあたりの金額」
- 課金額だけを見ると判断を間違える理由
- 時給いくらから、選ぶべきアプリが変わるのか
結論:Pairsかバチェラーデートでいい。他は考えなくていい
結論を先に言う。Pairsかバチェラーデートのどちらかでいい。 それ以外は、今のあなたが悩む対象ではない。
分かれ目は1つだけだ。自分の時間とお金、どちらが安いか。
時間に余裕があるならPairs。デート1回あたりのコストが4つの中で最も安く、母数があるので改善のサイクルを回せる。仕事が忙しくて自分の1時間の値段が高いならバチェラーデート。デートという結果を直接買える。
比較するのは4つだけ。全部自分で金を払って使ったから
2026年9月時点で「マッチングアプリ 比較 男性」を検索すると、11個・31個・46個を並べた比較記事が上位に並ぶ。だがそのほとんどに、運営者が実際に課金した形跡がない。
この記事で扱うのは4つだけだ。Pairs、バチェラーデート、D³(旧Dine)、東カレデート。僕が実際に自分の金を払って使ったのがこの4つだから。with・Omiai・タップルは使っていないので出てこない。
アプリは「デート単価」で選ぶ
アプリ選びは、広告の媒体選びと同じだ
先に僕の失敗を書いておく。僕はこの4つに金を払い、どのアプリが自分に合うかを調べることに時間を使った。その時間が、いま振り返ると一番の無駄だった。言うほど大差はない。
仕事で広告を出すときのことを考えると分かりやすい。新しい商品を売り出すとき、最初からTikTokやYahoo!リスティングを選ぶ人はいない。まずGoogleやMetaのような母数の大きい媒体に出す。母数があれば数字が早く溜まり、クリエイティブとLP(商品ページ)を直せるからだ。媒体をどれだけ吟味しても売れない商品は売れない。売れるようになるのは、母数のある場所で回した改善の結果だ。
マッチングアプリもこれと同じ構造にある。アプリは媒体、あなたは商品、プロフィールと写真がLPだ。アプリを吟味している時間は、商品もLPも1ミリも良くしていない。
だから選ぶ基準は「このアプリで運命の人に出会えるか」ではない。「このアプリで試行錯誤を回せるか」だ。断られることは損失ではなく、次の1人に向けて見せ方を直すための材料にすぎない。失敗できる回数が多い市場ほど価値が高い。アプリは数を打つ物だと僕が考えているのは、この意味においてだ。
デート単価 = 課金額 + デート代 + 時間
マーケにはCPA(顧客獲得単価、1人の顧客を得るのにかかったコスト)という指標がある。アプリ選びにも同じ考え方が使える。1回のデートを獲得するのにかかったコストを、こう定義する。
デート単価 = 課金額 + デート代 + 時間
課金額だけを見て「安いから得」と判断するのは、原価の一部しか見ていないのと同じだ。デート代がかさむアプリもあれば、やり取りに時間を吸われるアプリもある。この3つを足して初めて、本当のコストが見える。

実測:4つのアプリのデート単価
以下は僕が実際に使って出した数字だ。「デート」は対面で実際に会った回数だけを数えている。メッセージのやり取りだけで終わったものはカウントしていない。
| サービス | 課金のみ/デート | デート代込み/デート | 実測期間・人数 | この軸で強い・向いている人 | 公式サイト |
|---|---|---|---|---|---|
| Pairs | 850円 | 2,850円 | 3ヶ月・12人(うち1人と交際) | デート単価が最も安い。母数重視、迷ったらここ | 公式サイト |
| バチェラーデート | 5,445円 | 7,445円 | 3ヶ月・12人(月4回デート保証) | デートの確実性。時間の値段が高い人 | 公式サイト |
| D³(旧Dine) | 1,450円 | 9,450円(食事代を仮に8,000円とした場合) | 3ヶ月・6人(自分の意思で人数を絞った結果) | 手間の少なさ。店選びも予約も任せられる。やり取りが苦手な人 | 公式サイト |
| 東カレデート | 6,500円 | 8,500円(別途バラ課金あり) | 1ヶ月・1人 | 登録者の容姿の水準。お金に余裕がある人 | 公式サイト |
バチェラーデートの料金は公式サイトが画像表示のため本文から確認できず、第三者メディア「出会いの場図鑑」(2026年8月時点・編集部実体験)の記載を採用した。デート代について断っておく。1回約2,000円(カフェ中心+交通費)は、僕がPairsで実際にかかった額だ。バチェラーデートと東カレデートの「デート代込み」はこの2,000円を当てはめた数字で、その2社での実測ではない。D³は食事をご馳走する前提なので、1回8,000円(2人分のディナー想定)と仮に置いた。あなたの想定額に置き換えて計算し直してほしい。
時間を入れると順位が変わる
課金額とデート代だけを見ると、Pairsが圧倒的に安い。だがPairsには、いいねを選び、メッセージを続けるという時間コストがかかる。この時間を金額に換算すると、順位が変わってくる。
Pairs(2,850円/デート)とバチェラーデート(7,445円/デート)の差額は、1デートあたり4,595円。この差額を、Pairsで余分にかかる時間で割ると、損益分岐点になる時給が出る。
| Pairsで余分にかかる時間 | 分岐点となる時給 |
|---|---|
| 1デートあたり1時間 | 4,595円 |
| 1デートあたり2時間 | 2,298円 |
| 1デートあたり3時間 | 1,532円 |
1デートあたり3時間かけているなら、時給1,532円を超える人は、バチェラーデートを使った方が合理的になる。これは感覚の話ではなく、数字で出る話だ。
ただし、この2つは「安いか高いか」で並んでいるのではない。買っているものが違う。
Pairsは運用型広告に近い。母数のある枠を買って、自分でクリエイティブとLPを直していく。金額は安いが、運用の手間は自分で持つ。代わりに、回した分だけ「選ばれる技術」が自分に残る。
バチェラーデートは成果報酬で結果を買う形に近い。デートという成果が直接手に入るので手間はゼロだ。だが相手は割り当てられるので、自分の見せ方が良かったのか悪かったのかは返ってこない。学習は残らない。
だからこの2つは、こう順序づけられる。まずPairsで運用して自分という商品を磨く。その時間が取れないなら、成果を買う。どちらを選んでも間違いではないが、どちらでもない3つ目を探しに行くのは時間の使い方として筋が悪い。
4つの違いを、実際に使って分かった差で説明する
Pairs ― 母数。デート単価が圧倒的に安い
デメリットから書く。母数が多い分、女性側にも数えきれないほどのいいねが届いており、市場としては女性側が有利になりやすい。これは女性の友人数人に実際の画面を見せてもらって確認した。母数があるだけで成果が出るわけではない。
それでも母数の多さは強力な武器になる。恋愛は打席数の勝負なので、母集団は多いに越したことはない。いいねした人と似た属性をおすすめしてくれる仕組みもあり、探す手間が少ない。僕の周りで結婚した人も、使っていたのはPairsが一番多い。最大手だけあって使い勝手も安定している。
ここで一つ、僕の推測を断っておく。サブスクリプション型のビジネスは構造上、顧客がすぐ成果を出して定額課金をやめるより、迷いながらでも長く使い続けてもらう方が収益は伸びやすい。結婚相談所や英会話にも共通する構造だ。個人の成功とビジネスの成功は、同じ方向を向くとは限らない。これは業態全体についての僕の推測であって、Pairsの内部方針を知っているわけではない。
バチェラーデート ― 時間を金で買う
デメリットから書く。相手は選べない。好みの条件は入力できるが自己申告ベースなので、細身を指定しても当てはまらないことがある。事前のメッセージのやり取りがないので、話が合わないと1時間ほど気まずいお茶の時間になる。
一方で、月4回のデートが確約されており、相手を探す・選ぶ・口説くという工程が圧縮される。歳が離れていても普通にマッチし、僕自身、一回り下の女性とマッチして実際に交際に至ったことがある。
「いいねが集まる人はこういうサービスをやらない」という意見も見かける。だが実際には、無数に届くいいねから相手を選ぶこと自体が面倒で、自動で相手を選んでくれる利便性に価値を感じる女性も一定数いる。コストは高いが、時間を金で買っていると考えればデート単価自体は悪くない。
D³(旧Dine)― 食事代が上限を決める
DineはD³(ディースリー)に名前を変えている。2026年9月時点のApp Storeでの正式名称は「D³(ディースリー):マッチングアプリ+相席ラウンジ」(提供元:Mrk & Co)で、説明文にも「ダイン(Dine)が、ディースリー(D³)に進化しました」と書かれている。相席ラウンジ事業と統合された別物だ。この記事では実態に合わせてD³と表記する。
デメリットから書く。食事をご馳走する前提のサービスであり、会って気が合わないと2時間ほど拘束される。アプリ代の安さに油断すると、実際の出費に驚くことになる。
一方で、店を候補から選ぶだけで予約もアプリ側がやってくれるので手間が少ない。メッセージのやり取りが苦手な人、忙しい人に向く。検索していいねを送る機能がないので、Pairsのように際限なく相手を探し続けることもない。
課金だけなら4つの中で最も安い部類なのに、食事代を乗せると最も高くなる。現に僕は、食事代を出す都合で会う人数を月2人に絞った。会おうと思えばもっと会えた。アプリ代ではなく食事代が上限を決めている。
東カレデート ― 容姿の水準は高いが、単価は最も重い
デメリットから書く。審査が厳しく、年収1,000万円以上が当たり前のような空気がある。バラを贈る機能があるが、バラ自体が課金制になっているため、重課金するほど有利になりやすい設計だ。デート単価も4つの中で最も重く、表の数字にバラの課金が上乗せされる。
登録している女性の容姿の水準は高い。モデルのような女性もいる。ただし僕がここで実際に会えたのは1ヶ月で1人だけだ。これは「会いやすさ」の評価ではなく、登録者を眺めた印象だと断っておく。公式サイトによれば男女比は女性57%・男性43%、年齢層は25〜34歳が6割。
こういうあなたは、ここから始めろ
アプリにかける時間を週に数時間は取れる人はPairsから始めろ。 母数があるので改善のサイクルが回る。デート単価も最も安い。今アプリで成果が出ていないなら、原因はアプリではなくプロフィールと写真にある可能性が高い。それを直せるのはこの環境だけだ。
その時間が取れない人はバチェラーデートを使え。 1デートあたり3時間以上を注ぎ込んでいる自覚があり、時給換算で1,532円を超えるなら、そちらの方が合理的になる。手間を金で解決していい。
残りの2つを外す理由も書いておく。D³は食事代が会う回数の上限を決めるので、最初の1つには向かない。東カレデートは単価が最も重いうえに母数が小さく、改善のサイクルが回らない。どちらも、Pairsかバチェラーデートで回してみた後に検討すればいい。
今から始めるべき理由
比較記事を読み比べている時間そのものが、実はコストだ。デート単価の「時間」の欄は、迷っている間にも増えていく。今日Pairsを始めれば、来月には自分の数字で判断材料が揃う。他人の実測ではなく、あなたの実測で決められるようになる。まず1つのアプリで打席に立て。
まとめ
僕が実際に課金して出した数字では、Pairsが2,850円/デートで最も安い。時間の値段が高い人は、7,445円/デートのバチェラーデートの方が合理的になる。
そして一番伝えたいのはこれだ。アプリ選びに時間をかけるな。僕は4つに課金してそれを確かめた。媒体を吟味しても商品は良くならない。Pairsかバチェラーデートのどちらかでいい。時間があるなら前者、無いなら後者。
数字は出ている。あとは、あなたがどちらの椅子に座るかだけだ。
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